第十回/MONDO STYLE 8mmFILM HISTRY・その7 21century's 8mm!!

Mondo zakka select shop KANIBASE.COM主催による
8mmワークショップ「MONDO STYLE FILM DIARY」。


毎週月曜日は、ワークショップでお話しきれなかった、
「MONDO STYLE」視点による8mmの楽しみ方の
特別講義を行っております^^


先週はお休みしちゃってスミマセンでした!
今回も、引き続き「MONDO STYLE 8mmFILM HISTRY」と題しまして、
8mmが、その創世記から、現在におけるまで、一般消費者の立場から、
どのような位置づけとして認識されてきたかというお話。


本日第七回目!!そして、ついに(ってか、やっとカヨ・・・)最終回!!


という事で!前回は90年代についてのお話でしたネ?


70年代以降、依然として続く、映画青年の唯一の表現手段としての8mm。
世間的にも、「時代遅れな」とか、「ダサイ」といったイメージがある一方、
渋谷系」的なミッドセンチュリー・リヴァイバルによって、
「オシャレなアイテム」として登場したりと、何だか混沌として参ります。


さて、今回はついに21世紀を迎えるワケですが、ここで、大きな変革がおこります。


デジタル機器の一般化です。


これまで、映像作家や、映画監督志す、貧乏なアマチュア作家が、
安価で作品を作ろうとすると、どうしても8mmフィルムに頼らざるを
えませんでした。


家庭用のビデオが普及してたとはいえ、編集機器はとんでもなく高価なうえ、
編集作業による画像の劣化等、なかなかとっつきにくいモノだったからです。


ところが、2000年代に入り、デジタルビデオも普及し、さらにはPCの
性能も上がった事から、ノンリニアのDTV編集が、誰でも、安価で
こなす事が可能になりました。


そうです。もう8mmに頼らなくても、安価で、手軽に、プロ顔負けの
映像を制作す事が、誰にでも可能になったのです。
「一億総クリエイター時代(爆)」の到来です!


ここで、従来の映画青年や、映像作家志望のヒト達は、どっと
デジタルに流れこむワケなのですが、前回お話した通り、
8mmフィルムの需要を支えていたのは、こういった作家志望のヒト達。


ここに来て、8mmの需要はどっと落ち込む事になります。


そしてついに、2006年には、8mmフィルムの生産終了が、
フジフィルムによって発表されてしまいます。


しかし!!そういった裏側で、90年代、「渋谷系」的なモノに共感した層、
菊地成孔氏がいうトコロの「90年代ノット・デッド派(笑)」のクリエイターにより、
8mmの「ローファイな暖かみ」であるとか、「雰囲気」といった部分が
フィーチャーされて、ミュージシャンのPV等に、8mmの映像が頻出します。


え〜っと、資料映像貼りましょうか?日本のモノじゃないんですが・・・

イタリアのラウンジ・ユニット、モンテフィオーリ・カクテルのPVです。
レディーメイドの小西康陽氏なんかも彼らの曲のリミックスしてたりするんですが、
コレ、ビデオエフェクトはかかってますが、全編8mmで撮影されてます。


更に、この時期のキーワードというのは、「癒し」とか、「ロハス」じゃないですか?
そういった流れで、古いポラロイドや、トイカメラなんてのが、
ブームになってたりするのは、皆さんよくご存知かと思います。


そういった嗜好を持つ女性にとって、カリスマ的存在のカメラマン、
東野翠れん氏が、全編8mmで撮影したDVDを発売したという事も
興味深い出来事です。

そういった動向を踏まえた上で立ち上げられたのが、当KANIBASE.COM
8mmフィルムワークショップ「MONDO STYLA FILM DIARY」でした。


テーマは「ホーム・ムービーとしての8mmの復権」!!


ただ、それでは60年代の頃と変わりませんから、新たに、
「日記映画」というコンセプトも付け加えました。


現代アートの文脈も租借できた、21世紀ならではの「ホーム・ムービー」です!


そして、喜ばしい事に、今年の1月に、8mmフィルムの製造中止が撤回!


当初は、なくなっていく8mmの楽しさを、8mmを知らない方々に
是非体験していただきたいと思い、立ち上げた企画でしたが、
今後は、8mmの普及にも貢献出来たらと考えている次第です。


さて!では、最後に、ワークショップに参加された方の映像を見てみましょう!

イイ!!実に良い!!講義の最初にお見せした、メカスの日記映画よりイイ!!(爆)
SX-70のようなローファイでカワイイ映像、楽しげな被写体、このリズム!!
これぞ「MONDO STYLE FILM DIARY」!!


特筆すべきは、この映像、この日初めて8mmをさわった方が撮影したという事!
そして、全く編集を施していないという事です!!


では、どうすればこんな風に撮れるのか?
来週からは、「MONDO STYLE」な8mmの撮影法について、
詳しくレクチャーしていく事にしま〜す!


はぁ〜、やっと歴史編がオワッタ・・・。というトコロで、来週には、次回のワークショップの日程が確定しますので、ソチラの発表もお見逃しなく!当ブログは、モンド雑貨Web shop KANIBASE.COM店長のお気楽日記です♪